のほほん六浪日記

すべてがかなしい

多浪ニートにいまオヌヌヌのコムウィーン試験

国家公務員一般職大卒程度試験というものがあります

その名前の通り国家公務員の一般職になるための試験で、昨年は6月の中旬くらいにあった気がします。多分今年もその辺で試験をするはずです。大卒程度と言っても、大卒でなければならない訳ではなく、受験する年度に年齢が22歳以上になれば高卒でも受けられる試験です

 

・試験の概要と勧める理由

一般教養、専門科目、論文、面接の4つがあり、面接以外は一次試験の日にすべて行われます。配点は9点を全体の点数として、それぞれ順に2,4,1,2点が割り振られます。つまり専門科目の得点がとても大事で、論文はあまり時間をかけてやるべきではないということです。他の公務員試験は大体面接の比重がもっと大きいので、どれだけ筆記で頑張ったって私達には不利です。面接の配点が小さく、(後述しますが)一般教養の知能分野の比重が大きく、専門科目を英語で受けられる国家一般職試験を受けましょう!

 

以下、それぞれの試験についての私がやった対策を記していきます

 

・一般教養試験(制限時間厳しめ)

公務員試験の一般教養は、知能分野(英語や現代文、数的推理や判断推理、資料解釈などの知識がなくても解ける問題)と知識分野(地歴や時事問題などの解くのに知識が必要な問題)に分かれるのですが、国家一般職試験では知能分野の配点比率が高いので、知識分野をある程度捨てて、知能分野で点数を取るようにしましょう

使った参考書は、『スーパー過去問ゼミ』の文章理解、数的推理、判断推理と『速攻の時事 実戦トレーニング編』です。『過去問500』は時間がなかったので買ってないです

『スー過去』の難易度2くらいまでの問題を一通り解けるようにしておけば十分だと思います。判断推理が苦手で時間がかかる人は本試験で一番最後に回して解くのがいいと思います。数的は中学受験やレイトン教授をやってれば大体解けます

知能分野は既存の知識がある科目だけ間違えないようにして、世界史とか未習だよって科目は捨てて専門科目等の勉強に充てたほうがいいです

 

 

・専門科目試験(普通は時間制限緩め)

16科目?くらいある中から8科目(1科目5問)を選択して解答する試験です

私が選択したのは、憲法、マクロ、ミクロ、財政学・経済事情、国際関係、英語(基礎)、英語(一般)の7科目です。残る1科目は全く勉強せずに適当にマークしましたが1点でした

専門科目は大体大学に入ってからやるような内容なので私達にとっては初学のものが殆どですが、8科目のうちの2科目を英語で受けられるのは試験まで時間のないことを考えるととても大きいです

科目毎に対策を記していきます

憲法:『スー過去』を丁寧に読み難易度2までの問題を完璧にして、『過去問500』を解いて判例覚えてそうなんやって感じで行けると思います

ミクロ経済学マクロ経済学:同様に『スー過去』と『500』をやるのですが、国家一般職では計算問題が殆どで理論問題?が少ないので、長ったらしい文章は軽く読んで計算問題だけしっかりと解けるようにしておけばいいと思います

財政学・経済事情:『速攻の時事』で基本的な数値を覚えて、すぐに『500』に入りました。過去問の正解以外の選択肢で問われている事項について、新しいデータを代入すれば自作の予想問題にもなるので、この科目は特に『500』が有用だと思います。まぁ私はそこまでやりませんでした

国際関係:今度は一転して、『500』を使いにくい科目です。この科目は誤答選択肢の作り方がよく分からなくてあんまり学習に使えないので、ちゃんと『スー過去』等を買って勉強するべきでした。1問だけ出題される英文の条文問題は、和訳と見合わせて専門的な英単語を見つけたら覚え、あとは数字と地名に注目する。法律を覚えるのが苦じゃない人は行政法民法をやった方がいいかも

英語(基礎、一般):一般教養の英語→英語(基礎)→英語(一般)と難しくなるので、この順に練習しましょう。どれも問題文を読む前に選択肢を先に見るのが良いと思います。専門科目の英語(一般)は長文なので読むスピードが速い人以外は試験時間にあんまり余裕がなくなるので頑張って出来るだけ速く読みましょう。単語レベルについては『500』だけ解いて結構知らない単語があったのですがメモはしたものの結局覚えずに終わりました

私は面倒くさかったし時間もなかったので7科目しか勉強しませんでしたが、今からやれば8科目も間に合うかもしれないので頑張ってください。普通の人は9科目以上勉強して本番で解いたそれらのうちの自信のある科目を8科目として選ぶらしいです……

 

・論文

全く対策をせずに前日を迎えてしまい、流石にやばいかなとtacかlecかの国家一般職論文試験の過去問と解答例を3年分ダウンロードし、問題の傾向や解答例の文章の構成の確認をしたら、なんとか4点/6点(合格者平均くらい)取れました

具体的には、図表や資料が与えられて対策を答えるような問題なので、地理の論述のような思考でまずは資料から読み取れる点をきちんと書き、それを解消する対策を書いていく感じです。昨年度も含めて論文のネタ本に載っているような知識が必要な問題は出なかったと思いますが、不安だったらネタ本を読んでもいいと思います。ただ、時間もないので解答例の文章構成の確認だけは必ずしっかりやりましょう

 

人事院面接

これが最大の関門です。E評価が足切りで、多くの受験生は普通でもC評価を貰えるらしいですが、私達は多分D評価が殆どだろうと思います。40段階評価の一般教養試験と配点比率が同じで、また面接官が3人もいるのにも関わらず、足切りを除けば4段階でしか評価されないという非常に差が付きやすい試験です。D評価前提で専門科目と一般教養の点を多く取りましょう

対策としては一次試験合格後に受験ジャーナルの『面接直前対策ブック』みたいなのを買って一応読みました。志望理由とか聞かれますが、合格後の官庁訪問とは無関係なので、志望理由を考えやすい省庁を希望していることにしておいて問題ありません。空白期間については私は正直に受験をしていたことを話しましたが、人事院面接では確か具体的な学校名をあまり言っちゃいけないみたいな決まりがあって向こうも探り探りで察してくれたので、変に嘘をつくよりも正直に言って構わないと思います。頑張ってD評価を取りましょう!

 

・まとめ

以上、面接の配点が他の試験より低い、一般教養の知能分野の配点が大きい、専門科目で英語を使える、ミクロマクロが計算問題ばかり、論文試験の対策があんまり必要ない等がおすすめの試験である理由でした。私は結構ギリギリの合格だったのですが、3月はずっとボーっとレイトン教授をやっていて本格的に勉強を始めたのは4月半ばくらいなので、今から頑張ればみんなちゃんと受かると思います。ご武運を

 

最終合格が出るのが夏の終りくらい、それからは自由です。私達の多くに足りないものは試験に合格して体制に承認されることや自己肯定感、社会経験等だと思います。それぞれの目指している目標が違うので一概には言えませんが、この試験である程度自己肯定感が救われ、それが自信に繋がるのならば受けて損はないと思います。次の春に結果として不本意ながら「正常」な道に進まざるを得ないことになっても、私達の歪んだ自己認識を矯正してくれることを期待しながら生きる他にないです